「自分は転職回数が多すぎるんじゃないか」——この不安を抱えたまま転職活動に踏み出せない20代は少なくありません。

この記事では、20代の転職回数の平均データと、2回・3回が採用に与える実際の影響を解説します。転職回数が多くても、伝え方と企業選びで十分にカバーできることがわかります。

20代の転職回数の平均は「1〜2回」が最多層

結論として、20代で転職回数が2〜3回あっても、それ自体が採用の決定的な障壁になるわけではありません。

厚生労働省「雇用動向調査」によると、20代の転職経験者のうち最も多いのは「1回」で全体の約35%、次いで「2回」が約25%を占めます。つまり20代で転職を2回経験している人は珍しくなく、平均的な範囲内です。

20代前半と20代後半で平均が異なる理由

20代前半(20〜24歳)は転職回数1回が大多数ですが、20代後半(25〜29歳)になると2〜3回の人が増えます。

理由は、20代後半になるほど「キャリアアップ目的の積極的転職」が増えるためです。20代前半の転職は「ミスマッチの解消」が多いのに対し、後半は「より良い環境・待遇への移行」が主な動機になります。転職回数だけでなく、どの年代での転職かという文脈も採用担当者は見ています。

転職回数2回・3回は採用に不利か

転職回数2〜3回は、採用において「必ず不利」とは言えません。回数そのものより、各転職の理由と在籍期間の整合性が評価の核心です。

採用担当者が気にするのは「なぜ転職を繰り返したか」と「次もすぐ辞めないか」の2点です。この2点に納得できる答えがあれば、回数は問題になりにくくなります。

回数よりも「在籍期間と理由の整合性」が評価される

例えば転職回数3回でも、各社で2〜3年在籍しながらスキルアップのために移動してきた経歴は、ネガティブに評価されません。むしろ「目的意識を持って動いてきた人」とポジティブに見られるケースもあります。

一方で、各社の在籍期間が半年以下で転職理由がすべて「人間関係」というパターンは、定着率への懸念が生じやすいです。

企業が実際に懸念するのはどのパターンか

採用担当者が警戒するのは以下のパターンです。

パターン懸念の内容
在籍期間が毎回1年未満定着しない・すぐ辞める可能性
転職のたびに職種・業界がバラバラキャリアの一貫性がなく採用後の活躍が見えない
転職理由がすべてネガティブ次の職場でも同様の問題が起きる可能性

この3パターンに当てはまらない限り、転職回数2〜3回は採用のフィルターを大幅に下げる要因にはなりません。

転職回数が多い20代が面接で使える説明の仕方

転職回数が多いことへの不安は、面接での伝え方を準備することで解消できます。

採用担当者は「転職回数が多い理由を理解したい」と思っており、丁寧に説明できれば納得してもらえます。回避するのではなく、正面から伝える準備をすることが重要です。

各転職に一貫したストーリーをつける

転職回数が複数あっても、そこに共通のテーマを見出せれば説得力が増します。

例えば「1社目で営業の基礎を学び→2社目でITツールを使った業務改善に関わり→3社目でその経験を活かしてWebサービスの提案営業を担当した」という流れがあれば、3回の転職がキャリア上の一貫した歩みとして説明できます。

各転職の間にある「なぜ移ったか」という理由が、前向きかつ論理的につながっているかどうかを確認しましょう。

「逃げ」ではなく「選択」として語る具体的なフレーズ

NG例:「前の会社が合わなかったので辞めました」

OK例:「○○のスキルを深めるために○○という環境が必要だと判断し、転職を選びました。その結果、○○の実績を積むことができました」

ポイントは「自分が何を得るために動いたか」を主語にして語ることです。「合わなかった」「嫌だった」を前面に出すと受け身の印象になりますが、「こうなりたいから選んだ」という言葉にすると能動的な行動として伝わります。

転職回数が多くても採用されやすい職種と企業の特徴

転職回数が多いことを気にしない・むしろポジティブに評価する企業は存在します。

自分の転職回数が多い場合、そうした企業を意識的に狙うことで転職活動の効率が上がります。

スタートアップ・IT系は回数の影響が小さい理由

スタートアップやIT系の企業は、転職回数よりも「今何ができるか」「自社の課題を解決できるか」を重視する傾向があります。

日本の大企業では「長く働く人材」が評価されるのに対し、スタートアップは即戦力・成長速度を優先するためです。また、IT業界自体が人材流動性の高い業界であるため、転職回数への偏見が薄い傾向があります。

転職エージェントに「転職回数が多くても応募しやすい企業を紹介してほしい」と伝えることで、的確な求人を提案してもらえます。

転職回数をこれ以上増やさないための次の転職の選び方

転職回数が増えていると感じている場合、次の転職では「長く働ける環境を選ぶ」ことへの意識が重要です。

「この会社でなければいけない理由」を言語化する

転職先を選ぶとき、「なぜこの会社を選ぶのか」を自分の言葉で言えるかどうかを確認しましょう。

「給与が良い」「有名だから」だけでなく、「この会社の事業内容が自分のやりたい方向に合っている」「このチームで学べることが今の自分に必要なものと一致している」という具体的な理由を持てると、入社後のミスマッチが起きにくくなります。

転職エージェントとの面談で「なぜこの企業を選ぶか」を言語化する練習をしておくことも効果的です。

よくある質問

Q. 転職回数3回以上だと書類選考で落とされますか? A. 企業によって異なります。大企業・老舗企業では転職回数を重視する傾向がありますが、IT系・ベンチャー・外資系は回数より実績を優先するケースが多いです。転職エージェントに「転職回数が多くても通りやすい求人」を絞り込んでもらうことで、応募効率が上がります。

Q. 転職回数を職務経歴書でごまかすことはできますか? A. できませんし、すべきではありません。バックグラウンドチェックや採用後の発覚で信頼を大きく損ないます。転職回数はそのまま記載したうえで、面接での説明の準備をすることが正しい対処です。

Q. 転職回数が多いと年収交渉に不利になりますか? A. 直接的な関係はありません。年収は職種・スキル・実績・市場相場で決まります。転職回数が多くても、各転職でスキルと実績を積み上げてきた証明ができれば年収交渉は十分に行えます。

まとめ

20代の転職回数の平均は1〜2回が最多層ですが、2〜3回でも採用の決定的な障壁にはなりません。

重要なのは回数ではなく、各転職に一貫したストーリーがあるかどうかです。「逃げ」ではなく「選択」として語れる準備をして、転職回数を気にしない企業を意識的に選ぶことが転職成功への近道です。

転職回数への不安があるなら、まず転職エージェントへの相談から始めましょう。担当者から「あなたの経歴でどの企業が狙えるか」を具体的に教えてもらうことで、不安は大幅に解消されます。